CEO’s message
「宇宙にインパクトを与えるスタートアップを創る」Medmain創業のきっかけ
私はもともと宇宙や物理学に興味があり、素粒子物理学者になることを幼少期に夢としてもっていました。
ですが、18歳の時、持病の腎臓病で長期入院をしたことが転機となり、医学の道に進む事を決意し、医学部に入学しました。そして、在学中所属していた研究室でプログラミングと出会い「医療分野で役立つソフトを作ろう」と夢中になっていき、自由に開発を進めていました。
その中のひとつである、機械学習の技術を用いて作った「細胞のトラッキングシステム」を数理医学研究室の教授が見て、「病理診断に応用できそうだ」と教えてくれたことや海外でのピッチコンテスト参加などの体験、様々な人との出会いなどにより創業に至ります。
「医療従事者の負担を減らすために、テクノロジーの力でできること」
現在、がん検診などにおいて、最終診断のほとんどが「病理診断」によって下されるといわれています。その重要な診断を担う「病理医」ですが、国内に2500人程度程度しかおらず、多くの医療機関では病理診断を大学病院など他院や、検査センターに依頼している現状があります。そのため、患者さんは診断結果を長期間待つことになり、これが精神的負担となってしまっていたり、場合によっては結果を待つ間にも病気が進行してしまったりするケースがあります。さらに、一人の病理医が全ての病理診断を担っている病院なども多く、病理医への負担がとても大きくなっている現状があります。国外でもこの問題は深刻化しており、地域によっては病理診断の結果が出るまでに数ヶ月を要している場合もあります。
私たちが開発したPidPortは、AIの技術の一つであるDeep
Learningによる独自の技法により、画像化された細胞や組織を短時間でAIが解析し、超高精度かつスピーディーに病変を判断するというソフトウェアです。わずか1分という驚異的なスピードで、がんを検出できます。診断結果を待つ患者さんのストレスを世界中から無くし、さらには深刻な人手不足による、病理医や医療従事者の方の負担を減らしていきたいと考えています。
「テクノロジーでいつどこでも必要な医療が受けられる世界をつくる」
医療の世界では、まだデジタル化の余地が多くあると感じます。それは日本国内だけの話ではなくグローバル全体でみれば、その余地はより大きいだろうと感じています。実際にサンフランシスコやシリコンバレーをはじめとした地域では、Medtechと呼ばれる医療×Techのスタートアップが年々増加し、そうした企業への投資規模は日々拡大していますし、面白いアイデア・新しい価値をもった会社が次々と生まれてきていることを目の当たりにしています。
現在、当社ではそうしたグローバルマーケットに対して、PidPort(デジタル病理画像AI解析ソリューション)をメインプロダクトとしてビジネスを展開・推進していますが、「テクノロジーでいつどこでも必要な医療が受けられる世界を作る」というミッションに照らし合わせていけば、今後、将来的にはそれ以外の医療課題もテクノロジーの力で変えていけるのではないかと考えています。
私たちの実現しようしていることは世界中の人の命を救うことに一助となることができるビジネスだと思っています。また、ここでの仕事や経験を通してそれが実現できれば、メドメインで働く個人の幸福・充実にも繋がっていくのではないかなと日々実感しています。そんな情熱や志を持つ、世界中にいる仲間たちと「宇宙にインパクトを与える」ような新しい価値の創造をしていきたいと考えています。